徒然草

(0) (10) (20) (30) (40) (50) (60) (70) (80) (90) (100) (110) (120) (130) (140) (150) (151) (152) (153) (154) (155) (156) (157) (158) (159) (160) (161) (162) (163) (164) (165) (166) (167) (168) (169) (170) (171) (172) (173) (174) (175) (176) (177) (178) (179) (180) (190) (200) (210) (220) (230) (240) (241) (242) (243)

徒然草第百六十九段

何事の式といふ事は(何々の決まり事で「式」という言葉をいうのは) 後嵯峨の御代（みよ）までは(御嵯峨院の御在位であった御世までは)

言はざりけるを(言わなかったのを)

近きほどよりいふ詞（ことば）なり」(最近になるほど言う言葉である) と人の申し侍りしに(と人が申しましたのですが)

建礼門院の右京大夫（うきょうのだいぶ）(建礼門院右京大夫が) 後鳥羽院の御位（おおんくらい）の後(後鳥羽院がご即位の後)

又内裏住（うちずみ）したる事をいふに(ふたたび女房として宮中に出仕した事をいうのに)

「世のしきも(「世のしきも) かはりたる事は(かはりたる事は)

なきにも」と書きたり。(ないのだけど」と書いています)