徒然草

(0) (10) (20) (30) (40) (50) (60) (70) (80) (90) (100) (110) (120) (130) (140) (150) (160) (170) (180) (190) (200) (210) (211) (212) (213) (214) (215) (216) (217) (218) (219) (220) (221) (222) (223) (224) (225) (226) (227) (228) (229) (230) (231) (232) (233) (234) (235) (236) (237) (238) (239) (240) (241) (242) (243)

徒然草第二百二十七段

六時礼賛は(六時礼賛というものは) 法然上人の弟子(法然上人の弟子で)

安楽といひける僧(安楽といった僧が) 経文を集めて造りて(経文の文句を集めて作って)

勤めにしけり(勤行に用いたのである)

その後(その後)

太秦善観房(うづまさのぜんこうぼう)といふ僧(太秦善観房という僧が)

節博士(ふしはかせ) を定めて(節博士()を定めて)

声明(しょうみょう)になせり(声明に仕立てた)

一念の念仏の最初なり(一念の念仏のはじめである)

後嵯峨院の御代(みよ)より始まれり(後嵯峨院(ごさがのいん)の御代から始まっている)

法事讃(ほうじのさん)も同じく(法事讃も同じく)

善観房始めたるなり。(善観房が始めたのである)